【私とスペドラ】―7年―【牛嶋千佳】

こんにちは。コトリ会議の牛嶋千佳です。

劇団で役者をして時々絵を書いています。

コトリ会議は2010年にspace×dramaの優秀劇団として選出して頂きました。

ありがたく賞を頂戴したことが、約７年前のことなのですね。

あーーこれは。私の７年前を顧みるブログ記事になるな。

自分の話は大変恐縮でございますがどうか許してください。だって７年も経っているんだもの。いろんなものが変わったり変わらなかったりしたもの。

コトリ会議がspace×dramaの優秀劇団として選出頂いたときのことは、今でも良き思い出です。嬉しかったなあ。

あの当時は本当に辛くて辛くて。立上げメンバーの劇団員一人がスペドラ参加直前にやめちまって、

少ないメンバーの、少ない懐で、話題性もないパッとしない（それは今も変わらない、なんなら今も全部変わらない）清く貧しくが取り柄だけの私達がどうやって芝居なんかやるんだって思って。とりあえず辞めた劇団員を呪うことしかできなかった私。

受賞した時の喜びはひとしおでした。

でもコトリ会議の苦難はこれだけではありませんでした。

受賞した翌年の2011年にはspace×dramaの招致枠として上演参加させていただきましたが、公演後また劇団員が一人辞めて演劇から足を洗いました。

「この公演が一緒に出来る最後の公演」と臨む公演ほど寂しいものはありません。ずっと一緒に苦楽を駆けてきた劇団員でしたから。

公演後、とりあえず辞めた劇団員を呪うことしかできなかった私。

振り返るとそこには呪いしかないんかい。おい私おいおい

私とspace×dramaの間には辞めた劇団員への呪いが渦巻いていましたが、

あの時苦しかったことが、あの時應典院からspace×drama優秀劇団として後押しして頂いたことが、

今のコトリ会議を支えてくれていると私は本当に思っています。

今公演の「あ、カッコンの竹」に出演して頂く、本田椋さん所属の劇団 短距離男道ミサイルさんは、

元をたどればこのスペドラがきっかけで繋がった仙台の劇団さんです。

スペドラ共通チラシのアオリ文句『可能性の交差点』は伊達じゃなかった。交差点の先が東北とか７年先の今に続いてたとかすごくないですか。すごいですよね！で、たぶん私今うまいこと言った感じになってますよね！！

７年前と比べたら、劇団員も含め変わったことも変わらないこともあって

どうにかこうにかコトリ会議は今日も劇団をやっています。

私はとりあえず去っていく人を呪わなくなりました。それくらいは大人になりました。よかったです。

全然余談ですが、演劇から去っていった劇団員は、別の場所で今幸せな家庭を築いています。

今度の６月久しぶりに東京で会うんですけど、普通に「お疲れっす」とか言って稽古場のノリでたぶん挨拶しちゃうんですよ。それでひとしきり近況とか話した後に、子供の写真とかスマホで見せてくるんだと思います。それで私、あ、携帯変えたんやなーそらそうやで何年経ってると思てんねんとか思って、それで写真を見た私は、へぇ子供って思って、思いながら「すごいっすねー子供かわいいっすねー」とか言ってね、お互い適当な感じ全然変わらんけど時間だけは確実に経ってんなー歳取りましたねー私らって、へぇ子供って思うんですよ。

要は今からすごい楽しみなんですよ。会うのが。

劇団結成時から所属していそうな顔をしていながらも実は後から入った女優。

お客さんを油断させる見た目と声を使い、人だけではなく犬などを演じさせても妙な説得力を醸し出す。

意外と運動神経もよく、パラパラを踊るのが得意。くしゃみがかわいい。