【私とスペドラ】あの頃と今の私を繋ぐ縁【萩原宏紀】

私とスペドラ~スペースドラマ14年の担い手たち

space×drama2006・2007に参加しておりました、劇想空飛ぶ猫の萩原です。こう名乗るのも随分とひさしぶりで、なんだか照れくさいような、それでいてどこか懐かしく、過去の自分と現在の自分が、道端で偶然にもばったりと出会い、互いに顔は見知っているのだけれど、挨拶をするわけでもなく、かといって無視をするわけでもなく、それとなく意識を向け合っておきながら、黙ってすれ違うような、そんな心持ちがいたします。
劇想空飛ぶ猫は2010年に解散し、私自身も関西を離れてから8年の月日が過ぎました。このリレーブログに並ぶ皆さまのお名前は、今の関西演劇界を牽引する方ばかり。私なんかは場違いではないかと思ったのですが、当時の劇団員が今もこの企画に関わっていることもあり、少しでも恩返しになればと、筆をとりました。
当時、劇団員は3名という弱小劇団ではありましたが、少しでも新しい観客と出会いたいと思い、space×dramaに参加しました。2度も参加させていただき、その中で様々な劇団と出会い、多くの刺激を受ける機会となりました。今は遠く東北の地で、劇場の職員として演劇に関わる私ですが、当時の出会いや経験が、確実に今の私を支えてくれています。
私と一緒に劇団を旗揚げした阪田愛子さんが、「愛情マニア」に出演します。その作者であるサリngROCKさんの突劇金魚とは、2007年の参加劇団として、ご一緒させていただきました。まさにこの「愛情マニア」で突劇金魚が優秀劇団に選ばれたのでした。私の大学時代の後輩で、劇団の旗揚げ公演にも出演してくれた、プラズマみかんの中嶋悠紀子さんも出演しています。また、パネリストである陸奥賢さんには、私が働いている劇場での企画でお世話になったこともあり、不思議な縁を感じています。
この縁がいつかどこかで私たちを再び同じ道へと誘ってくれることを夢見ながら、遠く東北の地より、space×dramaの新たな船出を祝っております。

萩原宏紀・劇想空飛ぶ猫
space×drama2006・2007参加

萩原宏紀プロフィール

2005年、劇想空飛ぶ猫を旗揚げ。2010年に解散するまで、すべての作品の作・演出、たまに出演。現在は福島県にて、劇場の職員として真面目に勤務しながら、球(きゅう)という2人だけの劇団で活動中。一児のパパ。

公演情報

演劇集団黒ヒゲキャラバン+球
「夜の太陽」
作・演出:ハギハラヒロキ
日時:2017年6月4日(日)13:30/17:30
会場:いわき芸術文化交流館アリオス 小劇場