【私とスペドラ】−縁を起こす場−【真壁愛】

私とスペドラ~スペースドラマ14年の担い手たち

私が應典院舞台芸術祭space×dramaに参加したのは2013年の一度きりです。
所属していた劇団ミジンコターボで、特別招致公演という少し違った枠で、スペドラに参加しました。
そう、その一度きりなのですが、ひょんなきっかけからこの文章を書いています。

悩みました。

私にとってspace×dramaは何もわからないまま始まり、特別招致公演ということで審査の対象とは別枠で、私自身の初主演作で必死で、気がつけば終わってました。

私とスペドラ…

そんな奴が書くんかい!はい、書かせていただきました。お付き合いください。

当時、劇団ミジンコターボに入団して一年の新人でした。
スペドラという演劇祭に劇団で出演できるとなり、他の劇団やいろんな人と交流ができたらいいなぁと思ってました。

スペドラは交流会や制作会議がわりとあります。毎回、私は出席してました。しかし全然まわりの方と交流できず。

その年は、そういった場で目立って発言していたのが劇団壱劇屋やかのうとおっさん、匿名劇壇だった気がします。

なぜ交流できてないのか。私はただそこにいて皆さんの発言や提案を聞いているだけだったからです。
憧れました。そういう場でおもしろいことや合同企画を発信して形にしていくことに。

そういった全体会議を設けてくれているのになにか残してこいよと、勿体無いなぁと、今の自分なら思います。
ほとんどの方と挨拶程度で終えました。

しかし、巡り巡って、その一回きりのスペドラは私にとって縁が起きた場となりました。

2013年に優秀劇団となった劇団壱劇屋の舞台に、去年の冬に出演したのですが劇場がシアトリカル應典院。
当時お世話になった森山さんと久々に再会したり、舞台監督が匿名劇壇のニシノ君だったり。

また他の舞台の共演者が同じ年のスペドラに出演していたことがわかったり、続けていると縁が繋がりはじめました。
話は変わりますが、スペドラの企画で、一番印象に残ってることは「劇評ブログ」です。
各劇団の代表ともう1人が、他の団体をみて書きます。しかもわりとしっかり書かないといけないので、各劇団の代表のカラーが出て面白い。

劇団の座長や俳優が劇評を書くのもなかなか見る機会がないと思います。
なので自分の劇団の作品も賛否両論の意見があり、作品は好みではないがここの演出が良いとか、褒めるばかりのTwitterとは違って好きです。
そして他の団体の作品も観れるので、競い合いの場であり、挑戦できるとても良い演劇祭だと思いました。

今年で終わりと聞き寂しいですが、なくなったとこから次は誰が何を始めるのかがまた新たな成長の一歩だと思います。

space×dramaの歴史の中で一度でも劇団で出演し関わりを持てたことが、私の糧になり誇りに思います。

真壁愛
space×drama 2013年参加

真壁愛プロフィール

2012年より劇団ミジンコターボに所属。2014年解散後はフリーで活動。
おもに関西、たまに関東。
フットワークがとても軽い。

公演情報

片岡自動車工業vol.a
「名探偵青島青子-劇場版-」
@梅田HEP HALL
2017年5月19〜22日

4月7日21時チケット一斉発売

詳しくは kuruma-man.com まで

片岡自動車工業 片岡自動車工業_青島青子